2011年1月19日水曜日

MediaBand Vol.2

先日MediaBandの第二回目がありました。

MediaBandでは、メディアラボで研究している日本人が集まってただ雑談している様子をustreamしています。ここでは毎回トピックと流れだけを決めて、あとはその場の流れに任せて話を進めています。

前回は アランケイの有名な言葉を引用し、Revisiting "The best way is to predict the future is to invent it"と題して、メディアラボの文化を学生目線で話すということで、ぼくがゲストとして登場する機会をいただきました。とはいえ時間の制約とBandメンバー田中先生の要望もあtり、今回の時間の多くの部分を、ぼくがとってきた授業の一つ一つを簡単に説明に費やしてしまいました。

個人的にメディアラボのすばらしいところは、未来に描く夢のようなビジョンを全面に押し出し、その夢を現実的にも実現できるのではと思わせるような技術の発信をしているところだと思います。そして、個々の教授陣が打ち出しているビジョンがメディアという言葉で緩やかにつながり、建物の機能も加わって、イノベーションが生まれる環境が整っているのだと思います。

そんな文化に触れつつ、これまで5年半過ごしてきましたが、いい振り返りになりました。あとは卒業を残すのみ。。。


当日のムービーはこちら。


そして、当日スライドとしてお見せしたぼくの履修したが授業のリストがこちら。
簡単にリンクと解説をつけました。

機械工学科の古典制御の授業。授業では座学中心のレクチャーと実際のハードウェアをMatlabで扱うラボがあった。

2.140の現代制御版。宿題、中間試験、期末試験。
2.140と2.151が線形システムに限定していたのに対し、この授業では非線形のシステムに対してさまざまな制御手法を学ぶ。Jean-Jacques Slotineの授業。宿題、中間試験、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトでは受動歩行器を最適制御とロバスト制御を用いて安定させた。

2.183 Biomechanics and Neural Control of Movement(昔のが見つからず今年のをリンク)
有名なNevil Hoganの授業。人間の筋肉や脳の機能を制御工学のアプローチから学ぶ。宿題、中間試験、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトではVastiのMetabolic costの計測して、提案されているさまざまなモデルを用いた理論値と比較し、修正モデルを提案した。

6.824 Distributed Computer Systems (自分が映ってる写真発見)
コンピュータサイエンスのシステムの授業。宿題ではconsistency、concurrencyといった基本的なrequirementを満たすdistributed detabase systemを作った。宿題、中間試験、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトではMMOGのためのdistributed computing systemを作った。

基本的なsimplex searchから始まる最適化の授業。宿題、中間試験、期末試験。

ロボティクスの若手のホープのRuss Tedrakeの授業。宿題、中間試験、ファイナルプロジェクト。

コンピュータサイエンスのセオリーのクラス。オートマトンから始まり、チューリングマシンやN、NP等を扱う数学のクラス。宿題、中間試験、期末試験。

6.863 Natural Language Processing (リンクは今年のもの)
コンピュータサイエンスのAIのクラス。文章をsyntax treeにするプログラムやそれにスペイン語の動詞の変化のルールを実装したり。宿題、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトでは英語の文章からデータベースを作り、簡単な質問に答えることができるシステムを構築。
コンピュータサイエンスのAIのクラス。機械学習の基礎(classification, pattern recongition等)。宿題、中間試験、期末試験、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトでは、少ないサンプルデータ(TOEFL、GPA、GRE)と似たようなサンプルデータ(他大学)を組み合わせることによって、米国大学院の合否を識別するシステムを構築。
コンピュータサイエンスのセオリーのクラス。暗号化がなぜ安全かを数学的アプローチで学ぶ。宿題のみ。

HST.011 Human Functional Anatomy (Need Harvard ID)
Health and Science Technology (Ustではhuman science technologyとかいってしまった。)の授業。Harvardのメディカルスクールの学生といっしょにとる解剖学の授業。ほかのクラスが12単位であるのに対し、このクラスは24単位。とくに金曜日の解剖は7時間におよぶこともあった。
D-labのDisseminationのクラス。途上国向けのビジネスプランを考え、エレベータピッチやexective summeryを実際に書いて、100Kなどの提出することを目的としている。宿題。

MAS.731 Society of Mind (リンクは最近のもの)
有名なMarvin Minskyの授業。著書Society of Mindを一章くらいずつを毎週よんでレポートを書き、授業の中でディスカッション。宿題レポート、ファイナルプロジェクト。

MAS.965 Human 2.0 (TAも兼任)
アドバイザーHugh Herrの授業。普通の人間がHuman 1.0として、その人間の機能を向上させるあらゆる技術を学ぶ。宿題、pop quiz、ファイナルプロジェクト。ファイナルプロジェクトでは歩行のエネルギー効率をあげるズボンのプロトタイプを作った。

IAP(レクチャラーとして)
6.095 Humanoid Robot Competiton (2007,2008)
IAPでRobo-oneをやりたいと思い、始めたクラス。残念ながら2年しか続かなかった。

Lecturerとして
D-labの義足をつくるクラス。プロジェクトベースのクラスで、途上国開発を学問として学びつつ、実際にインドの義足を学生とつくっています。

なお、今回のustの前半部分は現在アップされておりません。ぼくのミスです。ごめんなさい。

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