2008年6月3日火曜日

Ph.D!!

この春セメスターの終了とともに、qualifying examが終わりPh.D candidateになりました。さらに、卒業に必要な授業もすべておわり、あとはPh.D thesisを残すのみとなりました。どれだけ需要があるかわからないけれど、自分の記録のためとあとで入学してくるであろう人たちへのために自分がここまでにいたった道のりをまとめて書いてみた。

(とくに最近は知り合い数人が大学院留学関連の講演を日本でやったりしたせいか、media labやcomputer scienceに関する質問が多いので。。。)


MITのElectrical Engineering and Computer Science(course 6)はMITの中でもっとも大きなデパートメントで、さらに以下の6つのエリアに別れている。
I: Systems, Communication, Control and Signal Processing 
II: Computer Science
III: Electronics, Computers and Systems
IV: Energy and Electromagnetic Systems
V: Materials and Devices
VII: Bioelectrical Engineering

なぜかArea VIが存在しないのだけれど、この理由がいまだによくわからない。一般的にMITのコンピュータサイエンスはEECSのArea IIのことをいう。(ちなみにCSAILはComputer Science and Artificial Intelligence labの略でシーセイルと発音する。これは学科とは関係なく、コンピュータサイエンスのラボの集まりである。昔はAIラボとCSラボが別々にsん財していたけれど数年前に合併したらしい。)

qualifying examとは、一般的にどこの大学院でもあるもので、Ph.Dコースに入学してから通常2年くらいで受けなければならない試験で、もしパスできないとPh.Dコースに残ることができなくなる。

qualifying examは大学、学科、areaによって、やりかたが全く異なるけれどコンピュータサイエンスは特にユニークであるようなので、ここにまとめてみた。

まずこの学科は、入学してくる学生を数をしぼるかわりに、なるべくキックアウトしない方針をとっている。なので、qualifying examを落ちる学生はあまりいないらしい。ちなみに、MITの機械科は逆で、masterの学生を沢山入学させ、qualifying examで数をしぼり、優秀なPh.Dの学生だけ生き残るらしい。

コンピュータサイエンスにはtechnical qualifying exam (TQE)とresearch qualifying exam (RQE)の2種類のqualifying examがある。

TQEでは、実際に試験をうけるのではなく、system/theory/artificial inteligenceの3つの分野から4つの授業をとり、3つ以上Aととることが求められる。もし、B以下を2つ以上とったら、その授業に関するoral examをうけなければならない。学生はこれを2年以内に終わらなければならないけれど、実際は何年たってもいいようだ。

RQEでは、学生は2人のコミッティーの前で自分の研究に関するプレゼンを行い、質疑応答を行う。通常入学してから3年以内に行うものらしいけれど、これも実際はかなりフレキシブルで4年目にやってもまったく問題ないようだ。(試験の時間は約1時間らしいけれど、自分の場合は2時間30分かかった。さらにレポート提出をもとめられた。これはコミッティーによるので、決まった形式はないらしい。)学生はまず日程を決めて、試験の2週間前までにコミッティーに20ページ以下の論文形式のレポートを提出する。そして、試験では30分のプレゼンを行い、質疑応答が終わればPh.D candidateになれる。

そして、コンピュータサイエンスの学生は卒業までにteaching assistantを最低一回しなければならない。最後にminorとして、自分の専門以外の分野から2つの授業をとり、B以上の成績ととる事が求められる。

おおざっぱに書いたけれど、おそらく他大学/他学科からくらべたら簡単な部類だと思う。といっても機械科からコンピュータサイエンスに専門を変え、いきなり大学院レベルの授業でAをとらなければいけないというのは自分にとっては本当にきつかった。いまとなってはいい思い出。

あと、最近よく聞かれるEECA/media labに入学にするためには何が大事かという質問に対して、自分なりに先生や学生に話を聞いて調べてみた。これはまた後日にでも。

2 件のコメント:

  1. とりあえずおめでとうございます。長い道のりだとゆうことがわかりました。

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  2. 相変わらず頑張っているようだね!
    なんだか難しそうで
    俺にはちんぷんかんぷん。
    Ph.D取ったら日本に戻ってくるのかな??
    でも、日本はつまらないから
    アメリカにいた方が楽しいと思うよ。
    さて、
    今週末は林君の結婚式、
    来月はイナの結婚式だよ~~。

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