とある講義にあった風景.......
ぜひ,いま大学生の人たち,これから大学に進学する人たちに読んでもらいたい.
おれはこう見えて(見えてないけど)某大学の教員をやっていて,講義も受け持っている.
木曜日は数人の講師で持ちまわりでやる講義があって,今年は途中でいなくなるからやらなくていいといわれ,
雑用係をやることになった.なので,毎週教室の電気,プリントの配布,プロジェクタの設定を毎週やっている.
この講義は最後に講義のアンケート形式の出欠票を集めて終わる.この日は準備を終え,教室の最後尾の席で講義を聴こうとしていた.すると多くの生徒が教室のはいってきて,すぐにいっぱいになってしまった.おれはやむを得ず,席をたち,教室の本当の最後尾ので立って講義を聞くことにした.
講義がはじまると,ちょっと遅刻してくる生徒もいる.おれも学生時代遅刻してきたことを思い出す....
ちょっとくらいゆるす.寝ている人もちらほらいる.これもどこの大学にもある風景.
こっちは徹夜で飲んだあとだというのに....しばらくすると,5人くらいの生徒が個々に教室の外にでていく.トイレかとおもっていると,おれのバッグの中から冷たい感触が....ペットボトルの口がゆるんで,お茶がもれていた..いそいで,トイレに向かいトイレットペーパーでパソコンを拭く.そして,教室に戻る途中,
あの5人の生徒がそとでしゃべっている.結局この5人は講義が終わるまで教室にもどらず,終わってから出欠票のみを提出.
教室にもどる.教室の後ろで講義の始めからずーーっとしゃべっている4人組.しまいにはなんか食べ始めた.
うまい棒が50本くらいははいっていそうな袋をみんなでまわしている.雑誌を読み始めた.
講義を聞く気がまったく気がないのである.講義の終盤,6人くらいの生徒がつぎつぎと入ってくる.
うまい棒グループの後ろにすわり,あらかじめ確保してあった出欠票をもらう.そして,地面にすわりこみ,
サンデーを読み始める.しかも,おれの目の前で....(たぶん,おれも生徒と思われている,なんせ私服なもんで)
講義が終わり,出欠票を集め始めると,問題児たちは何事もなかったかのように出欠票を提出する.そして,極めつけが
「出欠票をはじめにもらえなかったのですが..」といってくるやつ.どうみてもいま来たばっかのやつ.
救いようがない...こういうやつらは,全体の何パーセントで,しっかりと聞いてくれている生徒もいる.その生徒の邪魔になっているのは明らか.
ほんとうにやめてほしい.そして,これからが本番.
研究室に戻ってアンケートをみてみる.辛口コメントがおおい.「講義がつまらない」,「眠い」,「しゃべりかたが暗い」くらいは普通.講師の文句をつらつらと長い文章で書いてくるやつもいる.
意味不明なものは以下のとおり,
「わけわからん」「笑いがない」「話のセンスがない」これは本当に生徒が書いた文そのもの.指摘はあってるのかもしれないが,正しい日本語をかけないやつが多い.内容が成績に関係しないと断言したからか.
わけわからん->内容が難しく,理解ができませんでした.と書けば,こっちも反省してみようと思うけど,汚い字で文句しか書いてこないようなアンケートをみても,本当にきいているのかと思ってしまう.
というよりもマジで凹む..あの問題児が書いたと思うとまじ腹立つ!ちなみに,この講義,評価が出席数だけのいわゆる
楽勝科目である.なぜ,出席だけにしたかというと,ロボットの楽しさ,おもしろさ,むずかしさをどんな学科の人にもわかりやすく教えられるように,テストもなくし,提出物もなくしたという講師たちの熱意のためである.
きみたちはこんなこと,していないだろうか?
学費をはらっているのはだれですか?
大学ってそういうところなんですか?
学ぶべきところでなぜ逆のことをしているのですか?大学にいくべきでない人たちが,大卒という肩書きほしさに,あるいは就職したくない(まだ遊びたい)からという理由だけで大学にあつまってくる.大学も経営を成り立たせるためにこのような生徒を受け入れなくてはならない....
講義を後ろで聞いて改めて気づいてしまった現実です.ここまでひどいと思わなかった..
本当に悲しくなった一日でした...もっと,生徒たちにしっかりした夢や目標があればな.....