2010年10月19日火曜日

Intuitive Automata -体重を管理してくれるロボット-

先日メディアラボは25周年を迎え、スポンサーと卒業生を招待した大規模なイベントが開催されました。



そのイベントの中で、数年前にCynthia Brazeal率いるPersonal Robotグループを卒業したCory Kiddと再会しました。Cynthiaは学生の頃Kismetを開発したことで有名な女性のロボット研究者で、Rodney Brooks教授の研究室の卒業生です。彼の博士過程の研究テーマは「ロボットと人とのインタラクション」で、体重を減らす為の食事制限や運動を管理するのに、PCやノートなどを使うよりもロボットを使う方が効果があり、長続きすることを示しました。その成果を用いて、Automという新しいロボットを開発し、現在はIntuitive Automataというベンチャー企業をはじめています。

彼のような例は非常に多く、学生が卒業した後博士課程のときの研究成果をつかって、起業することはめずらしくありません。成果に関する特許はおそらくアドバイザーとの連名になることが多いでしょうが、アドバイザーは自らの成果にすることよりも、自分の優秀な学生を世に送り込むことを大事に思っている先生が多いようです。

将来、みなさんの体重はこのロボットに管理されているかもしれない??

2010年10月14日木曜日

頭脳の海外流出?



先日MITの日本人会が日本テレビの報道番組「バンキシャ」の取材を受け、何人かがインタビューを受けました。ノーベル化学賞を受賞された根岸さんが「若者よ、海外に出よ」とおっしゃったことから、日本テレビのバンキシャが日本の頭脳が海外に流出しているといったようなストーリーを想定し、取材依頼がMITに来たようです。

インタビューではアメリカと日本の研究環境ではどちらがいいかという質問を受け、その理由を聞かれました。その中で同じ博士の学生である小野とぼくの発言の一部が番組の中で放送されたようです。いままで、ここここで取材はたくさんうけたことはありますが、下っ端だったのでことごとくカットされることが多かったのでちょっとうれしかったです。まったく宣伝はしませんでしたが、たまたまみた知り合いからメールをもらったり、fuRoのブログで紹介されていたり、今日たまたまラボであったD社の関係者の方がぼくの発言を知っていたりしました。

ただ、やはり短い時間の枠の中での放送だったので、発言の一部しか放送されず、誤解を招くような発言だけが放送されました。ここで何を話したか書いておこうと思います。

1) MITの多くが学生はアドバイザーから授業料と給料をもらっている。
2) 自分の場合は、自分でグラントプロポーザルを書いたために、研究費にめぐまれている。
3) 自分の場合、年間3000万円から4000万円自由に使えるお金がある。
4) ただ、これは他の研究にも使われることがあるため、実際には全部自分で使うことはない。
5) さらに、自分の場合は大学の他の期間でD-labでインストラクターをやったり、そのプロジェクトのためにお金を集めたりしている。こんな自由度は日本ではあまりないと思う。

というような内容だったと思います。それが赤い字のところだけ放送されてしまったので、アメリカの研究者はみんな3000万円程度の研究費を使えると受け取った方もいるかと思いますが、おそらくぼくはラッキーな部類です。

メディアの報道はいろいろと批判もあるかと思いますが、今回の報道は個人的にはそこまで偏った編集ではなかったと思います。メディアは複雑かつ大量の情報量をお茶の間にわかりやすく届けることが必要とされるため、ある程度偏った編集をすることも多いかと思います。程度にもよりますがそれはまったく健全なことで、(例えば、アメリカではニューヨークタイムズがリベラルに偏っているのに対し、ワシントンタイムズは保守的、おそらくそのバランスが大切)視聴者が十分なリテラシーを備えていることが重要なんだと再認識しました。

ぼく個人としては、実は海外に学位留学することを積極的には勧めていません。自分は博士2年半までを日本で過ごし,その後MITで博士過程を5年間過ごしたので、一分野の例ではありますが両方の環境を経験し、ある程度は理解しているつもりです。純粋に研究者としての環境は金銭面でアメリカ有利は変わりませんが、成果に関してはそこまで差があるとは思っていません。むしろ、日本で博士をとったほうが早く学生を終えることができるので、日本の方が有利かもしれません。留学の付加価値は、英語が上達することであったり、異文化とふれあう機会であったり、留学先で出会う人とのネットワークであったり、プロジェクトであったり、研究以外のところの方が実は大きいかと思います。そして、研究以外の付加価値こそ今後の日本が必要とするものであるとおっしゃる方々もいるようです。ただ、留学にはリスクを伴うのも事実です。

なので、ぼくは黒川先生のおっしゃる「休学のススメ」のように、まずは休学して一年間どこか海外に短期留学なり、放浪の旅なりをして、日本にとどまるかあるいは留学するのかを自分で決めるべきと思っています。

何はともあれ、テレビ取材は滅多にないことですが、今度は自分の成果で取材されたいものです。。。

ブログ引っ越し

ブログをFC2からbloggerに引っ越ししてきました。
理由は
1)スパムが多い
2)googleの将来性
3)使いやすさ
4)FC2の記事をbloggerに持って来れそうだったから
などなど。写真をこちらにもってくることは一筋縄ではいかなそうですが、UTBjapnでbloggerを使っていて非常に使いやすかったのが大きかったです。まだまだ使いづらい点やデザインなどで不満はあるけれども、googleの将来のポテンシャルを信じて引っ越しに踏み切りました。
引っ越しに関してはここを参考にしました。しかし、ぼくにはVBScriptがうまく動かなかったので、自分で簡単なコードを書きました。
---------------------
#include
#include
#include

int main(void)
{
FILE *fp;
FILE *fo;
char s[1000];
int month, day, year, hour, minute, sec;

// オリジナルファイルをオープン
if ((fp = fopen("blog.txt", "r")) == NULL) {
printf("file open error!!\n");
exit(EXIT_FAILURE);
}
// 出力ファイルをオープン
if ((fo = fopen("blog_revided.txt", "w")) == NULL) {
printf("file open error!!\n");
exit(EXIT_FAILURE);
}

while (fgets(s, 1000, fp) != NULL) {
// DATEの行を処理
if (s[0] =='D'){
sscanf(s,"DATE: %d/%d/%d %d:%d:%d",&month,&day,&year,&hour,&minute,&sec);
if (hour ==0 || hour == 12)
hour = hour + 1;
if(hour>12)
hour = hour -12;

fprintf(fo,"DATE: %d/%d/%d %d:%d:%d PM\n",month,day,year,hour,minute,sec);
printf("DATE detected\n");
}else{
// SECRETとPASSの行を削除
if((s[0]=='S' && s[1]=='E')||(s[0]=='P'&& s[1]=='A'))
printf("SECRET or PASS detected");
else
fprintf(fo,"%s",s);
}
}
fclose(fp);
fclose(fo);
}
---------------------
これをblog.txtと同じフォルダで実行すると、blog_revised.txtが出力されます。面倒なのでコードはアップデートしません。