数ヶ月前に話題になったOscar Pistorius。彼は両足の膝下がないため、両足にバネのような義足をつけて走っている。それがスプリントに有利に働いているとして、数ヶ月前にオリンピックへの出場を認められなかった。
理由は消費エネルギーが健常者の25%少ないってこと。エネルギーだけをみれば、これは明らかなこと。足がないんだからその分筋肉を使わないため、その分のエネルギーが必要とされていないんだし。ただし、消費エネルギーだけを考えたらというだけの話。
この裁判の話が、うちのラボにきたのが2ヶ月ほど前。義足が有利に働いていないということを証明できないかというのだ。
義足一言でいってもいろいろな要素がある。バネの部分だけみたら、エネルギー効率は間違いなく、人間よりも優れている。ただし、ソケットや人間の足首の動きを考えると、有利にはたらいているというこはない、ということが分かった。正直にいうと、有利に働いているか、不利に働いているかはわからないけれど、25%エネルギーが少ないからといって、全体的にみて、有利にはたらいているとはいえないということがなんとなく証明できた。(つもり)
そして、今日NYからアドバイザーからの電話で、裁判に勝利し、彼がオリンピックにでれるようになったという連絡があった。これは、セメスターの最後で疲れきっていた学生を大興奮の渦に巻き込んだ。このために、試験前の数週間必死になって資料を読んだり、議論したりしたから。
NYtimes の記事
しかし、今後もこのような議論は続くと思う。そして近い未来に義足が有利に働き、オリンピックにはでれなくなる人がでる。そして、さらに先にはパラリンピックのほうがオリンピックよりも、いい記録がでる時代がくると思う。それは決して、障害者たちへの差別ではなく、技術が人をdisabledからenabledへ変えることができるから。。
そんな未来を夢みています。
陸上競技には特に関心なかったのですが、たまたまYoutubeでOscar Pistoriusの動画を見て、ここにたどり着きました。
返信削除義足で走る彼も凄いですが、日々進化し続ける義足の研究をなさっているあなた様も凄いです。
��そして近い未来に義足が有利に働き、オリンピックにはでれなくなる人がでる。
��そして、さらに先にはパラリンピックのほうがオリンピックよりも、いい記録がでる時代がくると思う。
障がい者差別などが馬鹿馬鹿しい時代が来ることを祈っています。
その日のためにも頑張ってくださいね!