1週間ほど前、IAP期間の最後にRobo-oneのクラスのコンペティションが行われた。
詳しい話は以前の記事を参考まで。 [1] [2] [3]
簡単に説明すると、今年の講義も去年と同様近藤科学さんのKHR-2HVとシマフジ電機さんのSEMB1200Aを2人から3人のチームに1セット渡し、1ヶ月弱の期間、ロボットのプログラミングや順逆運動学を学ぶ授業。そして最終日にはrobo-oneのようなコンペティションを行った。
コンペティションではやらなかったのだけれど、1月の中旬には、ロボットの組み立てが終了し、順逆運動学を学ぶために、階段昇降のタスクを与えた。学生にロボットと階段の幾何情報と関節角度を指定する関数を与え、足先の軌道を各自に考えてもらって、ロボットに階段昇降を与えさせるもの。ただ、ダイナミクスを考えていなかったり、サーボモータの解像度の低いため、実際に階段を登ったチームは半分だったけれど、これは去年できなかったカリキュラムだったので、ロボットを使った実践学習を実際にやれてよかった。
階段ムービー
そして、最終日に行われたコンペティション。まだ2年目で知名度が低いこともあり、他のロボットのクラスのようにはうまく行かないけれども、教室がいっぱいになるくらいの観客もきてくれた。コンペティションは徒競走、各チームからのプレゼン、そして、格闘の順に行われた。コンペティションといっても、細かくルールを決めず、その場の流れでやっていくアットホームな感じ。来年はもうちょっとルールをしっかりして、他チームとの競争が演出できればと思う。
ムービー
よく、やっぱMITでも日本のrobo-oneに比べたらたいしたことないなっていわれる。たしかにコンペティションだけみるとそう。だけど、それは見当ちがい。学生は1ヶ月弱の期間が与えられるのだけれど、一日4時間しかもウィークデイだけしが教室が解放されない。しかも学生のバックグラウンドはばらばら。ロボットを触るのも初めてという学生もいた。さらに、最終日のコンペティションに向けて、学生はたった3日くらいしか使っていない。あとはロボット作りやロボット研究者のレクチャーなど。ただモーション作りをひたすら1ヶ月やったら、もっとレベルの高い戦いができたのかもしれない。でもこれは、本当の目的はrobo-oneをやることではなく、ロボットを使って、ロボットの研究に興味をもってもらいたかったから。目的もrobo-oneのために使う時間もまったく違う。これだけは彼らの名誉のためにいいたかった。
今後に向けて、やっと下地ができたという感じ。来年はもっとチーム数もロボットも増やし、大規模に最終日を迎えられたらと思う。